2010-06-02 生きる 今年 私は古希を迎える 思えば長く生きたもんだ この病気にならなかったら 私は元気な おばあちゃん 何処にでもいる逞しいおばあちゃん そんな人になり損ねて 車椅子から世間を見る ガラス越しの小さな世界 蒼い空 梢の揺らぎ 手の届かない憧れに胸を脹らます 同窓会会報が届いた 片隅には物故者の氏名 何故か私の学年が一番多かった 古希を迎えずに亡くなる人もいる 大気の中にある 私を支えるエネルギーが 耳元で囁く『まだまだ生きる』と 今を受け止め なるがまま 私は生きる 喜びを 探しながら