2007-01-01から1年間の記事一覧

症状8

時間が止まったように、このひと月間は、病状の変化があまりない。と思うのは私の心が、現実を受け入れ、こんなものだと、納得するようになったのだろうか。 まぁそれでも、相変わらずの問題点は二つある。 その一つは立ち上がり歩く事。これが私の人生を大…

季節を感じる時

机の上に届けられた秋色の落ち葉は、もう色があせてきています。 ディ送迎車の窓から眺めた銀杏の木も、ひと時の輝きを失いました。 私は今年、秋を充分に堪能する事が出来ました。 自由に歩き回れた頃、季節を訪ね歩く事が好きでした。 動きを規制された時…

朝惚けのミラクル

日中の我が家は、猫プーと私の二人住まい。時たま二人で発声練習をするけれど、面倒見の悪い私には、プーは寄り添っては来ない。 それでも時たま、魔性の瞳で私を玄関まで誘導する。 「アタシは お外に 出たいのよ!」 そんな彼女が、私に魔法をかけた。 「…

師走

昨年の12月は、リハビリ病院の中から、しっかり歩けるようになるんだと言う期待に、胸を膨らませて、外の世界を見ていました。今年もまた、師走の冷たい風の中を、駆け回る事もなく、今年のホコリを落とす事も出来ないままに、ぬくぬくとした囲いの中で、…

症状7

「急に寒くなったから、身体が強ばってしまっているのよ。貴方だけではないのよ。」そんな言葉が、頭の上を通り過ぎる。 じわじわと忍び寄ってくる症状の悪化。9月から10月にかけての変化より、11月への変化の方がはっきり分かるように感じるのは、気候…

秋の陽射しの中で

私の住まいの近くでも、木々の葉が色づき始めました。去年見つけたケヤキ並木の紅葉が見たくて、車を出してもらいました。今日は色変わりを始めたあちこちの街路樹探訪です。 春に訪ねた、川沿いの桜並木は、もう紅葉の盛りを過ぎて、枝に残る葉数も寂しい。…

期待

現在、室内での移動は4支点の杖を使いながら、壁や机を伝わって歩いています。意識的に腰を伸ばし、姿勢を正して歩き始めても、すぐにへっぴり腰になる。その姿勢で歩行し続けると、身体中が固くなり、ますます動きづらくなる。そのせいか、以前は、あまり…

お絵描きを再開

我が家の壁にかけられた数枚の絵は、この2年間変わっていない。そうだ、1枚だけ外されたものがある。それは椅子に座ったお人形さんの絵。彼女には足が見えない。 リハビリ病院から帰ってきても、私は満足に歩けない。 「お母さん、あの子に足がないのって…

症状6

時の流れは早いのか遅いのか。一年前の今頃、腰部の押しつぶされた神経を解放すれば、歩きやすくなれるんだと、心躍らせていたのに、半年後には、訳の分からない病名を突きつけられた。目の前に現れた道は、二本の足で歩くのも難しく、そして、だんだん険し…

身体障害者手帳

とうとう私も天下晴れての身体障害者になってしまいました。肢体不自由、体幹機能障害、2級の認定です。今日、手帳を取りにいって説明を受けました。いずれは活用するようになるのだから、と思って手続きをしたのですが、2級はすぐ活用出来る物もいろいろ…

「アンタはよくそんなに明るい顔をしていられるね」

初めてデイに参加した日、となりに座った女性は私と同じ年でした。病気知らずで生活していたのに、なんの前兆もなく、5年前脳梗塞で倒れ、3年間入院した。半身麻痺の他、腎臓障害、糖尿病も出て、現在は食前にインシュリンを打ち、週3回透析に通っている…

ラビアンローズを聞きながら

い〜ち、に〜い、さ〜ん、し〜、マット体操時に流れていたBGMはシャンソンでした。私のブルーの人生も、素敵なメロデーに出会う時、ちょっとバラ色に変わるかしら。 「若いとき、何か、運動をしていた?」体操のときに介助してくれる人からよく聞かれます。…

写真アップテスト

娘の愛猫『プーチャン』です。私とは発声練習仲間。 にゃご、にゃご、にゃお〜ん、と掛け合いをしているせいか、すっかりおしゃべり猫になりました。お姉さんにべったりで、母娘で笑いながらお喋りしていると、隣室から、 にゃ・・・、にゃあ・・・、にゃあ…

介護保険

新しい介護認定が決まりました。介護1です。支援1だったのだから、まずはこれで良いんですね。早速、来週からデイサービスの利用を週に2回にしてもらうよう手配を依頼しました。自分で身体を動かすだけでなく、プロの整体師の指圧が組み込まれているので…

症状5

リハビリ病院での1日より、 充実したリハビリ内容のデイサービスにもだいぶ慣れました。思う様に動けない身体と、一人で付き合っていると、時たまふっと、気分の落ち込みを感じるこの頃、充実した時を過ごすことが出来るのなら、利用日をもう1日増やしたい…

手遊び

布ぞうりは何年か前から、心に引っかかっていました。履いてみたいな、作ってみたいな。ふらふらとネットサーフィンをして遊んでいたら、あらまあ作り方が載っているわ。やってみよっとコピーして、さて材料はどうしましよう。 以前から、手広く浅く、適当に…

晩夏

蒼い空の下 伸びすぎた街路樹の枝 色あせたサルスベリ 疲れ顔の芙蓉 充分に夏の陽を取り込んだ 深緑の樹々 盛りの時は過ぎ 往く時を待つ 風に揺らぐ黄花コスモス 枝を広げた小紫 道ばたの草々の茂み 今は虫達の住処か 夏から秋に変わって行く、こんな景色が…

不注意

具合の悪さは飛び火する様で、頭痛が治ったかと思っていたら、次は目の奥がくらくらするような、疲れになって現れてきた。パソコンの前に座りすぎていたせいなのかしら、それとも病気から来る視神経回路の異常からなのかな? ともかく、目の疲れを取りたいと…

生きること

病気の宣告を受けた当初、驚きと無知で空白だった頭の中も、本を読んだり、ネットを調べていると、自分の置かれている状況に改めて戸惑いを感じた。当面、命にはさしさわりはないと云う医師の言葉も、人ごとの様に思え、確実に人生の終末に向けて歩き出した…

リハビリデイ

「どうだった?」娘は帰宅して、開口一番に尋ねてきました。「良かったよ」「良かったね」今日は初めてのデイサービスの日でした。 昨夜からの嵐は明け方になっても強い雨風を残していましたが、お迎えの車が来た時には、もう雨は止んでいて、出だしは好調。…

心配し過ぎ

部屋の中で、耳をそばだて、秋を待っていると、夜半はもとより、朝夕の窓の外は、とうとうセミの鳴き声から、秋の虫の音に変わりました。春のうぐいすの様に、鳴き始めは羽の擦り合わせの要領がまだ悪いようで、いきおいもなく、たどたどしい。始めは、私の…

受診

昨日は定期診察の日でした。朝8時に家を出て、帰宅11時20分。午前中の半日の外出でしたが、少々疲れて午後は横になって休んでしまいました。まあ休めば夕食の支度も程々に出来たのだから良しとすべきですね。 前回の諸検査による医師の診断は、「バラン…

症状4

昨夜から降り出した雨が、ちょっと秋めいた気配を運んできてくれて、やっと暑い夏の行く末に、めどがついたようでほっと一息です。とは言え、お彼岸が過ぎるまでは油断出来ません。今までは夏の終わり、秋に移っていく9月は好きな時期でした。日が落ちると…

本&映画

私と読書、振りかえってみるとこれもまた、ほどほどの関係だなあ。特別な読書家ではない。けれど夢中になると遮二無二取り組む。夕食の支度に取りかかる時間を忘れ、薄暗くなり行く部屋の気配に慌てふためいたり、続きを読みたくて、土砂降りの雨の中、図書…

外に出よう

リハビリ病院を退院して、6ヶ月近くが経った。あの時は、いっときも早くそれぞれの仲間達のところへ戻る事を考えていた。そして思いもかけないノックアウトパンチ。思考力もないまま、今までの続きなんだとあきらめ、ウン、何とかやっていける、家の中だっ…

筋肉痛

どうして歩けないのだろう。自分なりに考えてみると、原因のひとつは腰がふらつく事ではないだろうか。立ち上がると、腰がふらふらと不安定である。もうひとつは、膝下に力が入らないような気がする。 これはフクラハギの筋肉を鍛えれば少しは改善されるかし…

くたびれる

他の人と比べて、丈夫で元気と自認して生きてきたせいか、疲れたという事は、言い訳がましく怠けているようで、受け入れがたいものだった。たとえ疲れたねと言っても、回復力はきわめて早い。まぁ、それが自慢でもあったけれどね。 脳トレDSをしていると、前…

公園デビュー

わずか30分ですが、待望の公園の散策をしました。 道に落ちた薄紫色の花びらは、何の花かしら。頭上を見上げても緑の葉陰の中にはその花影は見当たりません。サルスベリの大きな木には薄紅色の花の房が賑やか、橙色のノウゼンカズラ。遠くの花壇には、赤、…

歩行補助車が来る

もう少し気楽に立ち歩きたい。せめて介護保険で手頃なものがレンタル出来ないかしら。その思いが今日実現した。直径20センチほどの車輪が4個ついた、思っていたよりがっしりと、大きめの歩行補助器が届いた。家の中でも使いたかったのだが、伝い歩きが出…

歌をうたう

暑い日が続いています。今の私は、窓の外の夏の陽射しを眺めるだけです。風に吹かれた陽の光が梢の先でキラキラ舞っている。立ち上がると我が身のみに神経が集中して、そうした周りの様子を感じる事は出来ません。ソファーに座ってぼんやり外を眺めていると…