公園デビュー

わずか30分ですが、待望の公園の散策をしました。
道に落ちた薄紫色の花びらは、何の花かしら。頭上を見上げても緑の葉陰の中にはその花影は見当たりません。サルスベリの大きな木には薄紅色の花の房が賑やか、橙色のノウゼンカズラ。遠くの花壇には、赤、黄色、オレンジの花々が鮮やかに咲き誇り、深い緑の樹々とともに、夏の空に呼応しています。足下には1週間、命の限り鳴き尽くし、力つきた蝉の亡骸があちこちに落ち、歩行器のタイヤで踏みつぶさないよう気をつけねばなりません。管理された公園の中の自然ですが、今の私には、かけがえのないふれあいの場です。人の手を借りる事なく、歩行器の手助けで、一歩一歩、踏みしめながら歩く。気負いすぎているのかなあ、10分も歩くと、心臓が疲れて、膝から力が抜けてくるようです。そうすると歩行器は椅子に変身です。噴水の方から聞こえる子供達の声、犬を連れた人、腰を曲げながらも1人で歩いている人には憧れの眼を向けてしまいます。「コンニチワ」見知らぬ人とも挨拶を交わすのが快く感じられるのは、人懐かしさのせいでしょうか。
桜の花の下を杖をついて一人で歩いたのは10m位でした。相模川の岸辺では佇んだだけ。今日の歩き始めの姿は、腰も伸びとてもしっかりしていたと思います。けれど、まだまだ持久力が足りませんね。もう少し先まで歩き続けられるようになるのか。現状の維持で満足しなければならないのか。さあどうなるのでしょう。