車窓から −新緑ー

週3日のデイサービスには、リフト車で2回、普通車で1回の送迎がされている。
リフト車には車椅子のまま乗り込めるので、とても楽。けれども車窓からの視界はまことに狭い。
それに比べ一般車では、乗り込むとき、膝折れをしないように、気を付けないといけないけれど、助手席に座れば、目の前の景色を眺められて楽しい。
移り変わる季節を感じ、森や畑が開発されてゆく様子を見る。市内の緑がだんだん少なくなるのは寂しい。
通称狸山は伐採され造成された。あそこには何軒の家が建つのだろう。


ひと月前には、まだ寒々しかった街路樹もしっかり新緑に覆われ、日増しに色を深くしている。トチの木の葉は大きく広がり、涼しげなケヤキの梢に風が通り過ぎる。あの下を歩いたら気持ちがよさそう。


柿畑には明るい緑がひろがり、竹林は古い葉を新しい葉に変え始めた。
新緑の時の緑は、様々な色合いを見せている。
車窓を通り過ぎて行く季節は、私を豊かにしてくれる。