たまに

横になって、思い切り手足を伸ばす。
なんと気持ちのよいことか。今の私にとってはこんなことでも、心の安らぐひと時。不具合な事などは何も感じない。


けれども毎日の生活の中で、辛いことは沢山。
そして、たまに「もう終りにしたいよ」と現状から逃げだしたくなる。


悲しみ、嫌な事、疲労感、倦怠感、滅入ってしまうような様々な重苦しい思いが、黒い固まりとなって瞬間的に私を包む。


日々、手助けなしには暮らしていけないなんて辛い。まともに動けない悲しみ、そこから派生する悩み、一生懸命に動かなければならないことに疲れ、気力もそがれる。こんな生活を続けるのは疲れたよ。


たまに押し寄せるこうした気重い感情。


これって、自分では病気をクールに認めて、諦めているつもりだけれど、実際には現実を受け止めきれていないんだ。まあ仕方はないけれど・・・


でもね、私って基本的には逞しい。単純で鈍感。これは生まれつきというより、長い人生の中で自分を守るため身につけた知恵なのだろう。
それが今、私を助けてくれる。


一晩眠れば気持ちは入れ替わり、夢中になれる事に集中をすれば、頭も切り替わる。わだかまりを持ち続けることもない。だから時たま襲ってくるこの奈落の世界も、長引くこともなく薄れていく。


けれど決して消え去り無くなるものでもなく、心の隅に隠れて、隙を狙って顔を出す。そしてこれからも又私を悩ます。


いつか時が来ればすべてが終わる。それまで只々、穏やかに過ごしたい。