ショッピング

ショッピングは私の趣味の一つだったのかもしれない。旅行に行けなくなっても「せめて近場の散歩やショッピングは楽しみたい」それが願いだったのだから。用事があって街を歩いているとき、眼の片隅が気になるものをとらえる。靴屋ののき先、カバンがディスプレーされたショーウィンドー、衣料品店の店先。時にはそれは衝動買いに発展する。出先で見つけた藍色で絵付けされたコンポートは、滅多に使うこともないのに、いまだに手放せない。また逆に、欲しいものを探し求め、歩き回るのも楽しい。見つけたものの値段の折り合いがつかず、あきらめたものが、シーズンオフの値引きで手に入れば「やったね」とほくそ笑む。日常に使うものも、時にはお店にこだわりたい。ふらふらショッピングでそんな情報を頭にインプットするのも楽しい。
今は、そうした楽しみは棚上げ。娘さんが一緒に行こうと誘ってくれるけれど、ショッピングは一人で気ままに見て回ってこそ、味わい深いのだ。とはいえ、生活していれば、必要なもの、欲しいものもが、ぽつりぽつりと浮かんでくる。一日の大半をソファーで過ごす昨今、ソファーカバーにしゃれたタオルケットが欲しい。どうでも良いものならば、適当に人まかせにできるけれども、ちょっとこだわりたい時は、やはり自分で決めたい。とはいえ、あちこちと連れ歩いてもらうのも大変。今年はどんなタオルケットが売られているのかしら。たまたまネット検索をしてみたら、これならばと思う色合い、絵柄のものに出会った。手触りまでは分からないが、それは製造会社と値段で判断する他ない。オーケーこれに決めた。ついでに気分を明るくしようと、ユニクロで洋服数点を注文。そう言えば去年は夏服を買っていない。さて、一昨年はどうだったかしら。