2008-01-01から1年間の記事一覧

借り物暮らしの間借り人

このところの気温はけっこう温暖の差が激しく、身体の慣れが追いついて行かない。冷たい四月の雨が降った翌日に、七月の陽射しが顔を見せたりで、着ているものにも気を使って調整をしてはいるが、時にはつまずくこともある。 何時もの通りの朝を過ごしたけれ…

症状13

昨年の五月に初めて神経内科の受診をして、病名を告げられてから一年経った。 SCDの症状は、腰部脊柱管狭窄の陰に隠れ潜んでいたようで、手術で脊柱管の神経の通りを良くしても、歩行困難は続いており、整形外科から神経内科に原因追求を移行すると、あっけ…

リハビリに思う

昨年の9月に週一回、通い始めたデイサービスは、今では9ヶ月目に入り週三回に増えている。こうなると、これはもう勤めに行くようなもので、他の用事をするのも、デイを中心に予定をたてる。なにしろ、そこにはリハビリと云う『やる仕事』があるのだ。 同じ…

街路樹の花

この春は桜の花のトンネルの下を何度もドライブをしたし、白や、うす紅色のハナミズキの並木道を心躍らせながら通り過ぎもした。今はもう、その通りは鮮やかな新緑で覆われている。 久しぶりに通った道の街路樹を見上げた時、赤い花の房が天空に向かって咲い…

車椅子トイレ事情

車椅子を使っての外出も、すでに4ヶ月を過ぎた。 最初の内は、車椅子を押し慣れていない人と、乗り馴れていない乗り手で、戸惑う事も多かったけれど、双方、回数を重ねる毎に要領が良くなってきているようだ。 公園に遊んだり、美術館に寄ったり、食事、買…

症状12

まず、椅子に座って両手を前に伸ばす。続いてゆっくり両手を上げながら椅子から立ち上がって行く。踵から手の指先までを真っ直ぐに伸ばして静止した後、ゆっくりと元の姿勢に戻す。こんな簡単な動作が難しくなった。万歳をして伸びきったとき、腰や膝が曲が…

息切れ

一見 元気の頑張り屋。「出来る?」「やります」 平行棒を使って、膝を高く上げた歩行練習も三往復目ともなると、会話をする余裕もない。指導された通り正確にと、必死に身体を動かすと、席に戻った時には息も上がり汗がどっと噴き出す。 そんな私を見て、デ…

桜吹雪の花の下で

あれよあれよと言う間に、咲きほころび始めた桜の花が、何時散ってしまうのかとヤキモキしていたけれど、5日には絶好のコンディションでお花見をすることが出来ました。 友人が早朝から場所取りをしてくれた所は、桜祭りで賑わう会場から離れた、湖を見下ろ…

症状11

目に見えて変化のない体調も、先日の眼震のように、表れては消え、又表れては消えを繰り返しながら、症状は酷くなっていくのであろうか。 正面のモノが二重に見える事はないけれども、目を左右に動かすと、片目だけならば異常はないものの、両目で右、左と見…

さくら さくら さくら

三月も半ばを過ぎてから、急に暖かくなり、思いのほか早くに桜の花の開花宣言が出された。月曜日にはまだ数える程の花付きだったのが、場所によっては、瞬く間に6〜7分の咲き加減になっている。 今日はデイサービスの帰り道、ちょっと遠回りをして、お花見…

街路樹

葉を落とした街路樹のゴツゴツとした枝先に、いつの間にか細い枝が垂れ下がり、小さな芽をつけ始めていた。そうだ、この辺りは柳の木の並木道だったのだ。 市内の地図を見ていると、ケヤキ通り、サクラ通り、イチョウ通りと名付けられている道がある。あちら…

揺らめく空気

光に揺らぐ陽炎を、最後に見たのは何時だったのだろうか。 起床して30分後、娘も出勤し、一人でコーヒーを飲んでいる時、眼の前の空気がゆらゆらと揺れた。これは何? 正面及び上の方に目を向けても異常は現れないが、下を向くと眼の前の空気に、陽炎のよ…

春が来たから

窓から見上げる蒼い空、隣家の庭の紅い花、地中で蠢き出した虫達、春めいた街の中を、私も自分の足で歩きたい。 昨年の二月、リハビリ病院の窓から、遠くに梅林を見つけた。あの時は、歩けなくなるなんて夢にも思っていなかった。春が盛りになる頃には、桜の…

症状10

一ヶ月のスパンで考えた時には、症状の変化は気のつかない程度であるが、3ヶ月を過ぎると、やはりそこには微妙な違いが見えてくる。リハビリをする事によって、立ち上がりやすく、歩きやすくなったりしないかしらと、淡い期待もしていたのだけれど、そうそ…

『光の春』の時

狭い部屋の中で一日一日が、つつがなく過ぎ去っていく。窓から差し込む光は、届けられたチューリップの花を暖かく包んでいる。 今日は雨水、雪が雨に変わる頃と云えど、朝晩の空気はまだ冷たい。けれども陽の落ちる時間は、目に見えて遅くなっている。 デイ…

そうだ デイを増やそう

介護保険の活用は、移動の為の用具を数点レンタルしているが、家事援助や身体介護は利用をしていないので、デイサービスの利用回数を増やす事が出来ると云う。現在通っているステーションで、私の希望する曜日に空きがある。どうしようかなぁ。 病状の進行を…

症状9

昨年の5月に、病気の宣告を受けた時、「この病気は難病で、現在ではまだ治療法は分かっていません。症状はゆっくり進行しますから、年齢を考えれば、転んで骨折して寝たきりにならないよう、注意して生活をすれば、平均寿命も全う出来ます」と云われた。 そ…

通園バックの中身

私は現在、週二回デイサービスを利用している。リハビリサービスをうたい文句にしているところだけあって、利用者は体調を良くしようと、前向きな気持ちを持った人々が集まっていて、雰囲気は明るい。 リハビリはそれぞれの症状により、個別なもの、二、三人…

ありがとう

今年に入って二回、人ごみの中で車椅子を使う機会がありました。 エレベーターの乗り降りで、私を優先してくれた人達にありがとう。レストランの入り口で、気遣いをして下さったご家族にありがとう。気持ちよい人達との出会いに味をしめ、ウム、又出かけよう…

言い訳

病気知らずの元気印だった時だって、ウツウツとして気分の乗らない日が続くこともあった。そんな時、心躍る予期せぬ事に出会えば、単純な私の心はスッキリと修復された。 冷たい風が通り過ぎていく川沿いの路で、白鷺に目を奪われたり、図書館の書架に隠れて…

寒の入り

朝、窓を開けると冷たい空気が鼻腔に滑り込む。そうだ、こんな気配の中をよく歩いていた。 ここのところの、日中の窓越しの陽射しは暖かい。年明けに手に入れた座椅子に腰を下ろすと、ウトウトと眠りに引き込まれる。私がディに行っている時は、猫プーのまど…